場所と物語

場所と物語

九つの仏さまの足元で逆上がり/下田寛典

渓谷があると聞いた。「奥沢だっけ!?なら奥沢にしよう!」と思い奥沢に決めた。道連れが九品仏に用事があるというから、じゃあ、九品仏から奥沢に向かうピルグリムにしようとなった。 九品仏に到着して気付いた。「渓谷があるのは等々

たぶん天国のちょっと手前/小林絢子

電車好きの息子といくつもの踏切を眺めながら大井町線に揺られ九品仏へ。駅に降り立ち改札を出ると、右も左も踏切という踏切サンドイッチ状態。大井町線がここまで踏切天国だったとは。 まずは、改札を出て右の踏切を渡り、商店街へ。美

ひっそりと、姿を潜ませて/林千晶

東横線の多摩川駅から目と鼻の先に、亀甲山古墳(かめのこやま)は突然、現れる。日本が誇る前方後円墳だ。作られたのは4世紀後半で、日本がまだ倭国と呼ばれていた時代のこと。 この時代は、ミステリーに包まれている。中国の歴史書に